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B4奥羽さん、寺島君の設計製図IIIダブル受賞

こんにちは!修士2年の須藤悠です。

今回は嬉しいお知らせがあります。4年生の奥羽さんと寺島くんが設計製図IIIでダブル受賞しました。奥羽さんは優秀賞,寺島くんは一ノ瀬賞を受賞しました。おめでとうございます!以下、2人の作品説明と感想を載せます。

 

【つくるもの・まもるものー令和2年熊本豪雨の被災地・八代市坂本町藤本地区における集落再生手法の提案ー】奥羽未来

昨年の熊本豪雨で被災した坂本町藤本地区の再生手法を提案した。フィールドワークやヒアリングの中で見えてきた住民が抱く2通りの意思に着目し、二つのシナリオを内包した再生のシナリオCを描いた。地区に対して永続的に関わる(住み続ける)シナリオAでは集合住宅と商業拠点の複合プログラム、地区に対し一時的に関わる(他地域に住み時折帰省する)シナリオBでは、浸水した民家の基礎を復元しながら住民のサードプレイスを提案した。これら二つのシナリオが共生するシナリオCこそが、住民に選択可能性を与えながら藤本地区を再生していく手法として最適であると結論づけた。

復興が進む被災地とパラレルに進行する設計提案の中で、どう現実と向き合い自分の個性や思考を反映させていくべきか悩むところも多かった。来月、実際に坂本町復興商店街で展示させていただく予定である。住民からのフィードバックが得られた時、この作品はやっと完成・目標に近づく気がする。後期も引き続き坂本町をフィールドに卒業設計・論文に取り組む予定である。変わらず、住民の意見に耳を傾けながらも自分の立場を明確に保つことを念頭において取り組んでいきたい。

 

【木と人 人と人】寺島陸斗

かつての里山では、森林は人の生活と深く結びついており、お互いに良い関係を築いていた。しかし工業化や規格化が進んだ近年においては、生産と消費の距離は広がり、人と森林との関係は希薄になっている。「地域の森林」と「地域の人」という財産に価値を付加し、繋がり、人と森林の本来の関係性を築く為に、木育施設、木工所、公民館の複合施設を長野県飯綱町に提案する。

身近にある森林が実は管理がされていない放置林であるという事を知り、衝撃を得たことから、人と木を近づけるような建築を作りたいと思い設計をした。森林の課題を形として建築に落とし込むのが難しかったが、格子という構造に着目し、人が木に触れる機会を創出する空間づくりを心掛けた。引き続き森林課題と向き合い、後期の研究につなげていきたい。

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