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こんにちは、M2の青島です。
台風14号が過ぎた後、北風の影響で冷たい空気が流れ込んできたせいか、急に秋の寒さになりました。気温も20℃を下回り、前日は半袖で汗をかきながら作業をしていたのに、この日は長袖Tシャツの上にさらに長袖シャツを羽織ってもまだ肌寒く感じられました。とんでもない気温差です…
後日気温の変動を確認したところ、午前3時から午前6時の間に10℃近く下がっていたみたいです。恐ろしいですね、、皆さんも風邪など引かぬよう暖かくしてお過ごしください。ちなみに明日は秋分の日ですが、また少し最高気温が上がるそうです。
さて今回は、すけろくガーデンの真ん中を南北に通っている道と階段を補修するためのモックアップづくりを主に行いました。
ガーデンは台地の麓に位置しており、自然なままの土壌が残り、草木が生い茂って緑豊かなことが魅力の一つです。人工物で舗装するのではなく、既存の土の風合いや周辺の雰囲気を害することなく道や階段を作ろうということで、ガーデンの土を材料にした版築プレートを作成することになりました。
版築(はんちく)とは、土を建材に用い強く突き固める方法で、堅固な土壁や建築の基礎部分を徐々に高く構築する工法を指す。もともと石灰分を多量に含んだ微粒子から成りこの工法に著しく適した黄土が広く堆積した黄河流域で古代から用いられ、特に発展を見せた工法である。 なお版築で作った壁等の構造物自体を指して版築と呼ぶ場合もある。(wikipedia)
本来、版築自体はほぼ土や石(礫)と少量の石灰や稲藁等の凝固材の混合物で施工するのですが、現在ではセメントを混ぜコンクリートに近い特性を持たせることも多いです。日本のような地震の多い国では、耐震基準を満たしつつ、風雨に耐える版築壁を作るにはどうしてもセメントに頼るしかないことも…
ですが今回は、そもそも高さを必要としないこと、崩れても容易にすけろくガーデンの土に還ることを考慮し、なるべくセメントを入れずに強度を高めるモックアップを行いました。
それでは、土チームと、型枠チームに分かれて作業を開始します。
〈土チーム〉
作業内容:土の混合、突き固め
モックアップに用いる主な材料は、畑の有機土、すけろくの空き家を減築した際に保管しておいた壁土、消石灰、モルタル、水です。ここにさらに砕いた屋根瓦やレンガ、木屑、干草などを加えて幾つかのパターンを作成します。
壁土はあまり量が多くないので、なるべく有機土の比率を増やして混合パターンを作ります。壁土は乾燥していますが、有機土は水分をかなり多く含んでいるので、加える水の量を調整しながら配合します。
消石灰を加えると一気に白っぽくなります。石灰は土の強度を高めるために使いますが、ガーデニングや家庭菜園の土づくりにも欠かせないものとして知られていますね。消石灰の使用目的は酸度調整です。大半の植物は弱酸性から中性が適していますが、土壌は雨などで徐々に酸性になっていきます。強いアルカリ性の石灰類を混ぜることにより土壌を中和してくれます。
この版築プレートが土に還ったら、自然に土を中和して畑に適した土壌にしてくれるかもしれません。
〈型枠チーム〉
作業内容:モックアップ用の型枠の作成、瓦の破砕
ガーデンにストックされているツーバイ材やコンパネをカットし、型枠を作ります。土を入れて突き固めると、外向きに大きな力がはたらいて型枠が外れることがあるので、複数箇所をビス留めして強度を高めます。手が空いたら、割れて使えなくなった瓦を砕いていきます。1〜2cmの大きさまで小さくなったら、土に加えて混ぜ合わせます。
型枠ができたら、いよいよ混合した土を入れて突き固めていきます。
型枠の高さの半分ほどまで土を入れ、”たこ”という土木道具を用いて突き固めます。しっかり突くと、入れた高さの半分くらいになります。始めは均すように100回、さらに強く400回ほど突き固めました。
壁土に含まれていたすさが表に出てきていい風合いになりました。
他の配合も試してせっせと突き固め、最終的に、9パターンの版築プレートを試作しました。
土の混合配分、突き固め回数などをまとめたものがこちらです。
少し配合を変えるだけでも突き固めた時の表面の硬さや色味、風合いに大きな違いが出ました。
次の日に脱型してみて、しっかり強度が出ているか、断面の色味はどうかなどを確認しました。モックアップの出来はどうだったのか、気になる方は次の活動報告をぜひご覧ください。また、すけろくガーデンに足を運んで直接ご覧いただければ幸いです。
すけろくガーデンは、毎週木曜日の朝8:30から畑作業しています!
ぜひ気軽に遊びに来てください😊
お待ちしております!