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こんにちは。修士1年の勅使河原です。
先日の安曇野現地調査2日目の報告です!
佐倉研究室では今年度から、安曇野ビルディング・県設計さんと協働で、「エルサ安曇野SC計画」を進めています。
このプロジェクトでの佐倉研究室の役割として、ミクロとマクロ両義の観点でのまちづくりの視点から、新たな郊外型商業施設の在り方を検討し、エルサ安曇野におけるモデル提示を今年度中に行うことが目標です。
これまでにショッピングセンターについて3つの先進事例を見ていましたが、その一方で安曇野の現地で聞き込みをすることはしていませんでした。今回は特産品を通して安曇野についてより深く知るため、2日間のヒアリングを行いました!
安曇野は松本市の隣にあり、四方を高いアルプスの山々に囲まれた南北に長い盆地に広がる町です。四方の山から川がいくつも流れ込みいくつもの扇状地が広がるこの盆地の中では、2000以上の農畜産業者があります。質な水や気候風土に恵まれた場所であり、特にワサビに関しては日本1の生産量を誇ります。その豊かな環境に惹かれて移住・就農をする人も見られます。
2日目の聞き込みでは、ワイナリーのル・ミリュウと安曇野農政課にお話を伺いました。また、直売所の方も観察へ行きました。
ル・ミリュウは荒廃農地を再利用してブドウ造りから一貫してワインづくりを行うワイナリーです。塩瀬豪さんと斎藤翔さんの2人で始めた小さなワイナリーだからこそ可能なワイン造りについて、お話を伺いました。
佐久市から安曇野市へ移住した塩瀬さんは、安曇野にある物を再利用するワイン造りを行っています。明科の周辺にはもともと15ヘクタールの荒廃農地がありましたが、その一部を買い取ってそこにある土からワイン造りを始めました。その畑の土に合ったワイン品種を育てて、出来るだけ土に手を加えないようにする事で、環境にも負荷を与えずに改善を行っています。
また既存にある物を使わせてもらうという姿勢は事務所兼醸造所である建物の使い方にも表れていました。この建物は元々農協の建物でしたが、安曇野の農協が合併する流れで閉所していました。その建物をもともと安曇野農協に居た塩瀬さんが改修し、ワイナリーとして活用したそうです。
建築家に設計を依頼した際には全面に木を貼るなど提案をされましたが、あえて壁の跡や流し台を残しています。そういった跡を見て地域の人が度々訪れて思い出を語ってくれるそうです。地域にある物を再利用する中で、地域全体で育つという姿勢がワインやワイナリーから感じられるインタビューでした。
安曇野農政課
今回のインタビューにあたっては、安曇野農政課の作成したパンフレットやホームページを参考にしています。そこで安曇野の農政課にお邪魔してヒアリングし、農業全般や移住者との関係についてお話を伺いました。
https://www.city.azumino.nagano.jp/site/saiseikyo/56328.html
安曇野市は銀座のアンテナショップで実際に農家の人と話しながら特産品を紹介しています。安曇野市は移住者による就農が多い為、移住者が安曇野について知る機会を作っています。実際、パンフレットに掲載されている農家たちは多くが移住者であり、質の高いものを作る農家の招致に成功しています。
この他にも安曇野市内の各地域での農業の違いについて伺ったり、地域内で出来ることについて取り組んでいることを熱く語っていただきました。
地域の人と話す中で、ここには書ききれないほど興味深い話を伺うことが出来ました。ぜひ安曇野を訪れてみてください!
今後佐倉研究室では今までの事例・現地調査をまとめ、「エルサ安曇野SC計画」においてどのようなコンセプトで進めていくかを検討・提案していきます。
これからの動向もお楽しみに☺︎
最後までみて下さりありがとうございました!