NEWS
こんにちは!学部4年の日置です!
今年度から始動した信級プロジェクト(仮)は、長野市信州新町にある信級という集落において、「共に学ぶ」というテーマのもと信級の歴史・文化を佐倉研究室、信級の移住者の方々と共に学んでいくプロジェクトです。
このプロジェクトは、佐倉研究室と※株式会社AB.doさんとの共同研究であり、活動は大きく次の2つです。
①信級デジタルマッピング
②空き家改修
今回は、各活動について紹介していきます!
※株式会社AB.do :「持続可能な社会」をコンセプトに測量・調査・設計を行う長野市の企業です。全ての事業で自然環境保全・共生の視点で取り組むことをテーマにしています。
信級デジタルマッピングでは、株式会社AB.doさんの持つGISという情報技術の活用により、信級を広域かつデジタルな視点から捉え、継承します。
食堂かたつむりに飾られているこの絵図は住民の方の記憶に基づくものです。そこに、さらに信級の歴史・文化の履歴や豊かな自然を記録した写真や映像をリンクしていきます。
この写真は、絵図中央上部の現在の様子です。
写真と絵図を比較すると、民家や山の輪郭がかなり正確に捉えられているのがわかりますね!
かつては水田であった場所も現在は杉林になっているなど、その時間変化に着目して比較してみても非常に面白いです。
この活動のフローは次のようになります。
(済) 株式会社AB.doさんの特殊なカメラにより絵図を電子データ化
NEXT➡
(未) 原住民の方から歴史・文化の履歴や豊かな自然を学ぶむら歩き
↓
(未) 後世に残したい情報を写真・映像などのメディアで記録
↓
(未) 絵図に情報を落とし込み、スマホやPCからも信級の蓄積とその場所を読み取ることのできるアーカイブに
これにより佐倉研究室や、新たに信級にかかわりを持つ方、さらには現在の住民の方々にとっても「学び」となると同時に、現代の技術を通じて集落の価値伝えていくツールともなることを目指します!
僕たちは信級の古民家を、「集落内の資源や素材を使い、この地域内で醸成された工法でつくられるPrimitive(原始的)」なものであると考えています。
そこで、信級に多く存在する空き家ストックを利活用するなかで、資源や人の循環性を捉えながら民家づくりを原点の部分から学ぶことができるのではないか。
といった思いから空き家改修を進めていきます。
この活動では、佐倉研究室と信級在住の皆さん、佐倉研とつながりのある知識・経験を持った方と共同で3年間に1棟空き家の改修をしていきます。
信級で調達可能な建材で造られた古民家を対象に改修を進めるなかで、施工方法、木材や土の流通、旧住人の住環境改善の工夫等、信級の民家について体系的に学ながら、これからの信級に適した改修デザインを構想していきます。同時に、研究室としても随時利用していくなかで、家守的に空き家を保全していくことを行います。
改修の第一弾は、炭盆(すみぼん)づくりをされている浅野さんが所有する空き家です。
↓改修する空き家
まずは、空き家内の片づけ・掃除作業から始めていきます!
今後も、信級内外のヒトやモノの繋がり、コトづくり、そして記録・発信を大切にしながらそれぞれの活動を進めていきます~!
ちなみに信級には、炭焼き農家で移住者の植野さんがつくられる、炭焼き窯の余熱を利用して信級産玄米を焙煎するのぶしな玄米珈琲という商品があります。ぜひご賞味を!!