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市場とコミュニティーガーデンは相性抜群!?

都市空間デザイン

大正14年にできた歴史ある市場、灘中央市場。両側に店舗が連なる細い通路を歩いていると、突如開けた空間が現れる。ここが、コミュニティーガーデン「いちばたけ」だ。

○点
2筆の敷地に立つ店舗を解体し、コミュニティガーデンとして再生させた。
それらの敷地は、菜園として利用されている敷地と椅子・テーブルを設置した休憩スペースとして利用されている敷地に明確に別れている。前者は神戸市空き家・空き地地域利用応援制度を活用し、後者は
まちなか防災空地事業を活用した結果である。防災空地には菜園を設けることができないため、このようなレイアウトになっている。
菜園にはユニークなレイズドベッドが複数設置されている。凹型にしたり、板を一枚掛けることで、無理なく隅々まで利用できる工夫が施されている。キャスター付きのレイズドベッドもあり、市場内の他の防災空地でのイベント時に利用されているようだ。

○線
市場内にある種苗店からコミュニティーガーデンに必要なものはほぼ全て購入している。
利用者は市場の店舗経営者ではなく、近隣に住み市場を頻繁に利用しているお客さんであるため、「いちばたけ」がお客さんと
市場の方々を繋いでいる。

○面
市場内には、「いちばたけ」以外にも、4つの防災空地があり、「日本で唯一、空の見える市場」としてアピールしている。
昭和の世界にタイムスリップしたかのような市場の雰囲気に
5つの防災空地が加わり、他都市にはない市場となっている。そのためか、音楽制作会社、NPOの拠点、プラントベースフード会社など、個性的な店舗が続々と出店している。
今後の展開に目が離せない市場だ。

概要

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